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読んだ小説の感想を書いてみたり。

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 そういうわけで、全作品・作家へのコメント終了です。なんとか完走。
 今年の「へんぐえ」も十分堪能させていただきました。
 昨年はプロフィール欄が真面目なのが多くてちょっぴり寂しかったのですが、今年は読み応えのあるプロフィールが多かったのでそれも嬉しかったりしています。帰るまでが遠足と言うように、プロフィールまでが作品ですよ。
 かくいう私も某先生にプロフィール欄でやっちゃってくださいとけしかけたところ、幼女幼女と書かれていて予想以上のものができていたので、けしかけた甲斐がありました。
 私も同志を求めて一言書いております。該当される方はぜひご連絡を。

 今回の一般作品のテーマは「女のあやかし」でした。個人的な総評としては女性はしたたかで怒らせると怖い、です。コメディだろうがホラーだろうがどの作品もその辺が根底にあったのではないでしょうか。そのせいか男性でなければ書けない作品、女性だからこそ書ける作品というものも多く集まったと思います。男女の物事への認識の差というのが出てきて、妖怪とは別にこれも興味深かったです。

 編集部が狙ったのかたまたまなのかはわかりませんが、構成面でも素晴らしい冊子でした。
 特別企画がタイトル通り妖怪街にお迎えする「ようこそ、この町へ」で始まって、妖怪とお別れする「おかえり」で終わるのですよ。最近これに気づいた時はハッとしました。編集部狙ってるんじゃないかと。やや内輪の話になりますけれど、ワタクシ茶林氏の次は絶対嫌だと言い張っておりましたら楠沢→茶林→青砥という順番になりました。なんだかこれも狙われた気がしていたのです。(注:実際の所はわかりません)
 またあいうえお順に並んでいるはずの一般作品も最後の作品が「くびったけ」になっているのが出来すぎています。「へんぐえ~桔梗~」恐ろしい子!


 世間で言う出来た作品にいくつか感想を投下するのは簡単で、他にも沢山やっている人がいます。読書家の人ならばもっと深く読むし、いい感想を書くはずです。私は人様がやらない方法で、エンタメ的に感想というか作品紹介が出来れば良いのかなと思っております。

 最後にもう一度今回の感想の趣旨を。
「素敵だと思った作品に賞を贈呈させていただきます」
 そういうことです。
 編集部の皆様、参加された皆様ありがとうございました。
 また、機会がありましたらよろしくお願いいたします。

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 夜道会さんの妖怪アンソロジー誌「へんぐえ~桔梗~」に参加しました。
 Twitterでつぶやいた感想のまとめ。半分自分用にアドレスも付け加えました。2つ以上載っていた方は適当に一つだけアドレスを書いてあります(打つのが面倒なため)。
 数が多いので分割させていただきます。

「へんぐえ~桔梗~」は第13回文学フリマで販売され、現在は架空ストアさんにて購入可能です。

 へんぐえを盛り上げたのは文章書きだけではありません。美しいイラストで紙面を飾ってくださった絵師の方々もいらっしゃいます。

<絵師編>

岩里藁さん(表紙+特別作品イラスト)
怪しさと艶っぽさと愛嬌が調和しているで賞。やっぱりいつ見ても美しい。相も変わらず影の使い方がお上手です。
 http://blog.livedoor.jp/warajin2009/

高橋史絵さん(裏表紙+α)
幼女を描かせたら右に出る者はいないで賞。動物系妖怪も可愛かったが、幼女も可愛かった。ちょっとおすましで生意気な雰囲気も出てるのが良いです。

河内愛里さん(絵師)
女性のスタイルがよいで賞。私は変態ではありませんが、乳の形が美しいです。絡新婦のつぶらな瞳にノックアウトです。
 http://0419.sub.jp

込宮宴さん(絵師)
女妖怪はまかせま賞。どれも普通の女性にはない妖怪っぽさが出ているイラストでした。寝肥が愛嬌があるし、格好も……。

紗弥さん(絵師)
絵からフェロモンが出てるで賞。ドキドキしちゃうので長時間見つめていられません。直筆イラストもいただきましたが、サカサカ描いていたのにあの出来で感動です。うっとり。

SAWSINさん(絵師)
最多イラスト投稿賞。おどろおどろしいイラストを描かせたら右に出る者はいないと思っておりましたが、二口女のような可憐なイラストも描かれていて目から鱗でした。
 http://sawsin-inferno.dante.jp/

橘百花さん(絵師)
色白賞。モノクロイラストですが、私には画霊が色白美人なのがわかる! 髪がふわふわですごく柔らかそうです。触りたい。

チェゴリラさん(絵師)
美尻賞。男性の皆さんがかじりつきそうな美尻でございます。しかし、実際に飛びついたら倍になって返ってきそうです。

猫目書房さん(絵師)
柔らかいで賞。繊細なラインのイラストでした。妖怪より女性のたおやかさが全面に出ている作風です。
 http://bookscatseye.com/

根多加良さん(絵師)
ロリコン賞。自分の作品にイラストをつけられています。作中橋姫は見た目綺麗な子ではないのですが、イラストは思いっきり将来有望なロリコンちゃんでした。

hinataさん(絵師)
私にもください賞。差し入れ?で書かれた女体妖怪蒔絵を見せていただきました。緻密だし女体セクシーだし小ネタもあるし見ていて飽きなかったです。私にもぜひください!せめて売ってください。
 http://hy88artwork.web.fc2.com/

鈴子さん(絵師)
小道具が利いているで賞。柳とか鈴がうまくイラストの中に溶け込んでいます。鈴彦姫が文句なしに可愛い。
 http://homepage1.nifty.com/nappe/

流音さん(絵師)
その瞳にとらわれるで賞。アンデルセンではなく妖怪の人魚っぽさが出ています。目力があります。
 http://69ynx.blog.sinobi.jp/


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 一般部門もこれでラスト。今年のテーマは「女のあやかし」

<一般部門4>

道三さん「わするることなく」
なんじゃこりゃぁぁぁ!賞。切り替えが上手すぎて読めばびっくり玉手箱です。甘酸っぱい初恋の思い出を返せ!とはまさしくこのことであります。短い文章の中でこの方はシリアスもコメディも難なくこなせるというのが痛感させられます。 

サイトウチエコさん「レースを織る娘」
彼女はツンデレに違いないで賞。どう考えても白蛇さんは細いだけでなくガタガタな見た目っぽくて哀れです。そして、完成までに何年かかったのかが気になるところです。

立花腑楽さん「伸縮自在な恨み言」
そのとおりで賞。屏風覗+αついて考察されていて、読み物として面白いです。こういうのもぐねぐね書くのは男性であって、最後の一文なんか女性にとっては「あたりまえよ、何か文句あんの?」で終わりそうなのも興味深い。

青砥十さん「後輩書記とセンパイ会計、百年の積読に挑む」
もえま賞。(悪い意味ではなく)萌え系だし無駄な文章が沢山あるのに、タイトルと中身と妖怪が上手くリンクして綺麗に1200字で纏まっているのはさすがです。先輩の積読に対する一言が心に痛い。
 http://www.geocities.jp/sleepdog550

岩里藁人さん「ふたくち女とふたまた男」
灯台元暗し賞。食わず女房のくだりは回さんの秘密を明かす意味だけでなく、二人の行く末のこともかけていそうで今後が恐ろしい。にしても、回さんってまんまですね。プロフィールの裏話も面白いです。
 http://blog.livedoor.jp/warajin2009

卯月音由杞さん「凜火永生〔Reincanation〕」
コントラスト賞。とにもかくにも情景描写が美しいです。文章だけなのに赤という色が印象的に描かれています。Reincanationは漢字で書くとそうできるのか!とも納得。
 http://moti0417.exblog.jp/

湯菜岸時也さん「此処で暮らせば生きられない」
現実逃避じゃないで賞。嫁は絶対元来のオタクに違いないのです。桐原さん哀れ。ところでなぜ殺されちゃったんでしょう。

加楽幽明さん「くびったけ」
有終の美賞。前半はあんなに痛々しかった(鏡に映るなんて嫌)のに、いつのまにやらルンルンだなんて。たまたま妖怪の並びだったとはいえ、ラストの闇へ消えていく描写がへんぐえの最後を飾るのにぴったりな雰囲気でございました。
 http://you-may.cocolog-nifty.com/blog/


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 一般部門も佳境。今年のテーマは「女のあやかし」

<一般部門3>

野棲あづこさん「身上つぶし」
まさしく蜘蛛の糸に絡め取られた男の図で賞。ラストに近づけば近づくほど蜘蛛関連描写が増えていているのが、絡新婦が背後に迫ってくる感が出ていると感じました。

佐手英緒さん「召喚」
実は2回同じ手にひっかかりましたで賞。女の鬼気迫る執念にとらわれて、まさかの展開にやられました。佐手さんに1本、いや2本くらい取られました。この作品も本文が良いのでタイトルにもう少しひねりがあるとぐっと良かったなあ。

白縫いさやさん「ロイコクロリディウム・シンドローム」
単なる変態小説ではなかったで賞。単なる悪人でも悲劇のヒロインでもなく玉藻前が描かれています。タイトルに戻るとまた色々考えさせられる所があって結論は女性(妖怪)は美しくしたたかですね。
 http://siraisa.seesaa.net/

在神英資さん「つぐない」
これから彼はどうなるので賞。清姫の業が祓われたということは今後男の人生は危うくなったということですね。逆に災難が敢えて精霊の手によって行われていたとしたら何と迷惑な話。南無。 

高橋史絵さん「試着室」
密室は恐ろしいで賞。物語の舞台に試着室という密室を選んだのが素晴らしい。最後の一文をよくある日常の一コマに戻すことで非日常さが際立っていると思いました。 

GIMAさん「深川のなめ女」
変態小説賞を総なめしそこねたで賞。悪い意味ではなくこれは良い意味で。なめなめ小説でもまとまりそうな所をあえてあの結末へ持っていったのに好感が持てます。
 http://homepage1.nifty.com/gimagima/ 

新熊昇さん「牡丹雪」
日本版人魚にも悲劇しか待っていないで賞。ネタバレになるので名前は出しませんが、あることについて知識を得た上で読むと世界がぱーぁっと広がる作品です。
 http://www.kijisuke.com

よいこぐまさん「水底夫婦」
ベスト夫婦賞。夫婦のコンビネーションで生計が成り立つという妖怪のチョイスがよい。どこの家も妻が手綱を握ってないと駄目と言うことですね。「減酒」の下りがツボ。
 http://ameblo.jp/yoikoguma/

小鳥モハさん「梅子の幸福」
猫好きにはたまらんで賞。猫が出てきてウハウハです。古書と春の匂いがプンプンしていて、読んでいると明るい気持ちになれます。

根多加良さん「よくある赤いやつじゃなく」
赤ではなく黒かったですね賞。こんなのでつながっていたくないなあ。深夜で頭がぼーっとしていたのでタイトルの解釈に時間がかかってしまった自分が恥ずかしい。
 http://twitter.com/#!/lk600

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 夜道会さんの妖怪アンソロジー誌「へんぐえ~桔梗~」に参加しました。
 昨年に負けず力作揃いでしたので、Twitterにて素敵だと思った作品に賞を贈呈させていただくことにしました。多少内容が変わってます。半分自分用にアドレスも付け加えました。2つ以上載っていた方は適当に一つだけアドレスを書いてあります(打つのが面倒なため)。
 いかんせん数が多いので分割させていただきます。

「へんぐえ~桔梗~」は第13回文学フリマで販売され、現在は架空ストアさんにて購入可能です。

 一般部門「女のあやかし」まだまだ続きます。

<一般部門2>

原瑚都奈さん「君と別れるときは」
背筋がぞっとするで賞。1回目より2回目、2回目より3回目に読んだ方が怖いです。累について知った上で読むと怖さがさらに倍増。最初彼女の方が不気味と思っていましたが、よく読むと彼も相当なものだと思いました。
 http://honey-girls.info/

青懸巣さん「憧れ」
田村君の熱っぽさが伝わってくるで賞。高校生にとって5歳ってすごく大きな年の差のような。恋に焦がれる少年がよく描かれています。もう少し多い文字数で書けば佐藤さんの背景等もわかって、より面白い話になった気がします。
 http://twitter.com/#!/transmitter0

渋江照彦さん「馬鹿者共」
天女の一言に尽きるで賞。若い男の人ってこういうの好きですよね。青年達が一生懸命絵に語りかけている姿を想像するだけで馬鹿っぽくて笑えます。もちろん、タイトルの馬鹿はもっと深い意味がありますよ。

Emilyさん「凍る食卓」
ビジュアル賞。ビジュアルだったりパンクだったりするバンド独特?の病んだ感じと川姫の押さえられない狂気がよく表現されています。そして、まさかの展開に予想を裏切られました。
 http://twitter.com/#!/honeyuniversity

黒木あるじさん「くろづか」
発想の逆転よ賞。人が妖怪に染まっていくという話は多いですが、これは逆でした。最初は普通の妖怪鬼婆物語と思っていたのですけれど“浅ましさを~”から以降が物語がぐっと深くなります。

紅侘助さん「乙女心」
オシャレ賞。純粋な妖怪視点から日本の生活を垣間見た作品。文章の書き方、発想共に毛倡妓という妖怪の魅力が余すところなく調理されています。
 http://twitter.com/#!/beniwabisuke

剣先あおりさん「明るい家族」
妖怪はどちらで賞。夫か妻か。明るく笑っているはずの話なのに薄気味悪くて、タイトルに戻るとさらに薄気味悪くなるのでした。そのへんのギャップが上手いです。
 http://ameblo.jp/crystaltree

青山藍明さん「庭池」
お母さんはなぜそんなことをしたので賞。光子さんとは仲良くなかったのでしょうね。そして、光子がいい感じにめんどくさい人らしく描かれています。前半と後半で物語が乖離してしまった印象なのがやや残念。
 http://ameblo.jp/yading/

蒼隼大さん「お菊さんの憂鬱」
皿屋敷と現代と某番組が文句なしに融合しているで賞。完全に私のツボを射貫かれました。今回の作品群の中ではトップクラスで好みです。

高柴三聞さん「ジャンゴでゴウ」
文献はきれい事しか書かないで賞。どんなにはじけていても、文献にした途端つまらなくなってしまうのはなんだかなあと思います。そんなことを見事に皮肉ってくれています。しかし、この方の作品はやはりタイトルに邂逅が突いた途端輝くと思います。


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