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読んだ小説の感想を書いてみたり。

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500文字の心臓~第111回タイトル競作『煙』~
  超短編・500文字の心臓~第111回タイトル競作『煙』~に参加。
 

 今回も他の方の選評を受けた上での感想的何かをざざっと。印は変えてません。

○<煙3>
>私は重い瞼のまま、
 煙という存在を見事に表現できていると感じました。たくさんの原因不明煙がこちらへ向かってきた時を考えると誰もが同じような行動を取るのではないでしょうか。
 終わり方が残念。私がそこで意識をなくしたのなら「、」では終わらないだろうし、わざとその先をぼかすのなら「……」の方がいいのかなというのはあくまでも自分の好みですが。ラストさえ気にならなければ◎にもなりえた作品。

○<煙14>
>こっこれ、受け取ってください、
 蒸気機関車のごとく立ち去る少女(自分の中では中高校生)が何とも可愛らしい。
 煙じゃなくて湯気だろうと言いたいのですけれど、他に○を贈呈したい作品がなかったのと少女?がかわいらしかったので、やや消極的に○贈呈。

×<煙19>
>「お嬢さんと結婚させてください」
 掲示板で物議を醸し出した作品。
 「ハンディ」のくだりは言葉選び以前の問題でこの作品には不要と思いました。一方で、具体的な内容を書かずにぼんやりした「ハンディ」という言葉を使用したが故に余計にややこしくなったのも事実だと思います。微妙な表現と言えば微妙。
 私個人は純粋に「このくだりイラナイ」と思って読み飛ばした派です。
 最初の選評で「話としては好き」と書いたのですけれど、掘り下げてみたらちょっと違う気がしました。たぶん、様々な問題を抱えた上で好感が持てるというのが正しい表現なのかもしれません(冷静に突っ込ませると他にもちょっとん?と思う部分はあるので)。
 心臓ではどうも上手いこと言いつつコメディ調のもシリアス調のも殺伐とした印象を与える作品が多いです。そんな中で不器用な父と婿の交流という心温まるエピソードが描かれているというのは、個人的に評価したいのです。500文字という短い作品の中ですから、表現をとことん突き詰めるのも面白いけれど、そういうのばっかりだと飽きてしまうので人間くさいのに惹かれたっていいじゃないですか。
 なので、心臓以外でこの作品を読んでいたらまた評価が変わるかもしれませんね。

<煙1>
>夜、街の上空を白濁した光る流れのようなものが
 ネタがわかりませんでした。
 前回の流れからすると、誰か一人くらい解説してくれるはず。……とか書いてみたけど、結局わかりませんでした。

<煙5>
>タバコに火を点ける。
 煙を上手く処理して綺麗に纏まっていると思います。儚さがよく出ています。
 「煙」というタイトルを考えた場合、確かに「煙」なんだけど、なんかしっくりは来なくて、ネタとしてはありがちなので印をつけるまでには至らず。
 →しっくり来ないのは既視感なのかなあという気も。

<煙6>
>停留所の時刻表によると、
 伏線の張り方とか話としては好きです。
 タイトル競作として考えた場合、煙の人&バスのが「煙」というタイトルだから出てきたという感じで存在意義があまりよくわからなかったのが残念。
 超短編は全てを説明する必要は無いものだし、わけのわからない感を楽しむものではありますが、逆に言えばそれを突っ込ませてはいけないものでもあるように思います。いかにもそれが当然のように書かなければいけないというか。それが難しいのですけれど。
 →他の人の選評読んで「煙に巻く」作品だったのかなと。話は面白いけど、やっぱりタイトル競作として考えるとタイトルに負けた(「煙」というタイトルで無理くり作った感)が強いです。<19>とは逆に心臓だから評価が下がったタイプ。

<煙8>
>こんな田舎の国で、
 なぜだかどんどん高級になっていくCAMRYのことでよろしいでしょうか?
 →これも煙に巻く系だったのですね。ならば<6>の方が好み。

<煙9>
>放射能予測の隠匿が問題になった際、
 こういう(いい意味で)アホっぽいのは読んでいて楽しいです。
 ただ、こういうのって世界規模で研究されるものであって、キュウリ色や金煙というのはあり得ないと思うのです。楽しくというのはわかるけれど、視点が狭いと感じました。
 →が、同じ突っ込みをする人はおらず。残念。みんな気にならないのですね。

<煙11>
 正選王。
 すみません、全く印象になかったというか、気にとめていなかったというか。
 多分上手いのだろうし、いかにも心臓では好まれそうな文章ではありますが、おそらく作者さんの中の煙と私の中の煙のイメージが乖離しすぎて、私には「煙?」という感想しか出てきませんでした。もう、これは完全なる感性の違いで、作者様ごめんなさいです。
 私は周りにも「恐ろしいほど現実的」と言われる人なので、足が地から離れるような想像は苦手なのです。きっと世間的には素晴らしい表現である「時差のある万華鏡」も、自分的には万華鏡って元々時差のある物(回してから絵柄が変わるから時差ありますよね?)だからどういう表現をしたいのかがわからず、むう。ドミノ的に次々と絵柄が変わるみたいにとらえればいいんでしょうか?
 一人くらい現実見る人がいた方が世の中うまくいきますよ、と言い訳しておきます(実に言い訳だな)。
 
<煙16>
>会社の同僚の口元を良く見ると、
 5段落までは面白い。

<煙21>
>私は、とある町の十字路に居た。
 話は面白い。
 「煙のように消えていった」意外に煙を感じ取れませんでした。この作品をタイトル競作ではないところで読んで、Tシャツにもっと面白いことが書いてあったら◎にしましたのに。

<煙22>
> 食事の時間になり
 逆選王。
 強いですなー、の一言。
 前回今回選評すら書いていない私ではありますが、印象に残る(頭に何かひっかかる)作品を書かれる方であるのは事実。上手いのも事実。
 じゃあ、なんで自分が選評を書くまでに至らないか、というのは今後考えてみます。単なる好みの問題だけではなさそうなので。

<煙24>
>煌めけるような気もしたけれど、
 作者が違えど毎回この手の作品が出てくると辟易。
 上手いことをいうという点では頭を使っているのかもしれないけれど、タイトルから発想をするという点では思考放棄をしているようにも感じ取れます。
 前回はこういうネタが多かったから別の路線で攻めるくらいの発想はして欲しいですし、似たようなネタを使うのならば別の方向で直球勝負をして欲しいです。
 というわけで、ろくに読みませんでした。すみません。

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