読んだ小説の感想を書いてみたり。
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ついったでの感想まとめその2。
『王冠の涙』(早瀬千夏様)
とことん予想通りに破滅へ突き進む展開にやきもきさせられました。優しい童話口調で人間の欲、弱さ、汚さを非情に描いていて、いい人で終わるキャラクターがほとんどいないというのが面白いし好みでした。
『アーミン・プレストン卿と鏡の国のビクスビー』(早瀬千夏様)
とにもかくにもおめでとう! 毎度安定のプレストン卿。ビクスビーさんの軽快な語り口と、愛すべきキャラ達が健在です。ビクスビーファン(とベンファン)は必見!
『アルノルド・サガフィの帰郷』(GB様)
話の筋はもちろんながら、アルノルドというキャラがつかみ所がないんだけど、一本筋が通っていてつい興味深く観察したくなるタイプで楽しんでました。起承転結を含めた話の構成バランスがいいし、殿下がいかにも女性受けしそうでいい。
『昨日来た道 帰る道』(猫様)
年齢的なものも相まってついうちの猫に思いを馳せてみた次第。7年とか17年て幼い頃は気の遠くなる期間だったけど、今になると遠くて近い過去で、この年になって読んで良かったかもしれないと思いました。
『ユスラゴの花の香り』(恵陽様)
ユスラゴの花は夫婦の幸せの象徴であり、別れの見守り役であり、そして今後は彼女の心を癒やす存在になるのだろうなと思いました。短い作品にユスラゴを全面に押し出しているのにしつこくなりすぎず、印象的に仕上がっているのが上手いです。
『交叉軌道』(招夏様)
あの兄弟は声よりもあの煮え切らない態度がそっくりだと思う派。純粋に好みの部分で作品自体に特別な感情はないのだけど、別の部分で色々葛藤したというか、罠に嵌められたという気分。
『雲路をたどりて』(かみたかさち様)
わかっちゃいたけど、その通りの結末になってしまったことが非常に残念であり寂しく感じます。最後にタイトルに戻ると余計に哀愁が漂います。人間の弱さと国の儚さがよく表現されています。みんなで企画最高齢?のおじいちゃんを応援しましょう。
『なには無くとも』(koharu様)
毎回作風が違うのに、しっかり私の好みをついてくれるのが嬉しいです。自分が想像していた展開とは違う方向へあれよあれよと持っていかれ、ラストまでいい意味で裏切られたと思います。
『無言』(五部臨様)
一匹狼の主人公視点で語られていて、タイトル通り台詞がないので殺伐として物寂しく物語が進むのに、ラストがほんのり暖かい不思議な作品でした。みんなの贈り物と、塩スープにささやかなぬくもりの幸せを感じます。
『河童の王子様ですって』(菜宮雪様)
昨年に引き続きどこからつっこんだらいいかわからないジョブがあちこちで炸裂しています。アリマセの「嘘ですよーん」はオン文流行語大賞にノミネートしてもいいレベル。それにしてもなぜ二人はあんなにすれ違うのか……。