読んだ小説の感想を書いてみたり。
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超短編・500文字の心臓~第110回タイトル競作『K』~に参加。
久しぶりの参戦。
今回は作品云々よりも選評が面白かったです。自分が解釈できなかった作品の謎が次々と解き明かされるのが。一方で、選評というのが他の人の選評読んでそれからさらに解釈を重ねて書かれているので最後の方に書いた選評ほど他人の影響を受けているというのが興味深いところです。多分、それがなければ全く違う結果になったんじゃないかなあという気もします。その結果も見てみたかったです。
毎回自分は人の選評に影響されるのが嫌なので、早めに選評を書くようにしています。
というわけで、せっかくなので他の人の選評を踏まえた上での選評的感想を以下に。印は変えていません。
○<K15>
>それはまるで、宮廷全体が
物語の最後がKに帰結していたので○にしました。
トランプ柄をうまく当てはめたのは良いのですけれど、そちらに気を取られたのか前半の文章があまりきらめいていなかったので○止まり。これが上手く纏まっていたら◎にしていました。
この作品のオチ?がわからないという選評を多く見かけましたが、私は遠巻きに同じネタを使っていたのですぐにわかりました。
○<K5>
>Jと目が会ったのがいけなかった。
こういうホラー系というかいかにも不思議系オムニバス物語は好みです。
もっとKはキングらしくして欲しかったといったら欲張りでしょうか。
よく読むとKは食われちゃってあんまりKなタイトルではなかったので、消極的○。
×<K17>
>向かい風。
作品の雰囲気としては好きだけど、タイトルはやっぱり「K」ではなくて「K点」だと思われるので逆選にしました。
<K2>
>「あれっ?」
Kの意味はすぐわかったのですけれど、薬指が誰だったかすぐに出てきませんでした。お姉ちゃんでしたね。誰かの選評でローマ字打ちのじゃないとこの作品の意味が通らないと詩的があって、確かに、と。するとKというタイトルは日本人の私たちにとっては不適のような気がしてきました。遊び心は好き。
<K4>
彼の名前はアルファベットでなければいけない何かがあるのですけれど、自分の中でSとかIでも置き換わってしまったので印贈呈まではいかないのかなと。
これがタイトル競作じゃなくて「K」というタイトルのこの内容であれば作品としては素晴らしい。
<K6>
>「古き絵や 逢わず
逆選王。
この手の話はきっとすごく好きなんだろうけど、いかんせん知識不足読解力不足で解釈が出来ませんでした。
→と、書いた後に色々な方が解説をしてくださったのですが、これまた面倒な仕組みになっていてそれを解釈するまでの情熱はありませんでした。もう少し簡単に解釈できればなあ。雰囲気は好きなのだけれど、謎解きに走ってしまって読者には優しくない作品でした。タイトルはKにはならないですね。
多分、この作品は超短編ではなくて普通に山仙さんが解釈案で書いてくれたような背景を含みつつもっと長い文章で書くべき作品だと思いました。その方が絶対面白い。
<K8>
>勝手なことをと、
<K20>
>木下は電話応対中、
やっていることは一緒なのでまとめて。この手の作品は心臓に多い気がします、悪い意味で。これをやっておけば上手く作った気になれる的な。
<K8>の方が上手く作り込んだなという印象は受けますが、なぜローマ字打ち前提の作品でKの単語を避けてcを持ってくるのかがわかりませんでした。あと他の方々の指摘した手のひらその他……は途中で断念した感じがして残念。
ただ、これらの作品を声に出して読んだ場合、カ行がいっぱい詰まってるって日本語として美しくないと思うのですがいかがでしょう? むしろ耳障りなのでそれを狙ったのかもしれませんが。自分のことを棚に上げて言うと私は綺麗な日本語の方がいいです。なのでハ行だったら、評価が変わったかもしれません。
<K10>
>溢れ返る色彩に
クレーって聞いたことがあるけれど、どちらの誰でしたっけ?と無知を晒してみます。
知ってれば作品が輝いて見えるんだろうけど、無知な私でも楽しめる作品かというとそこまでの魅力は感じず。
でも、これはこれで知っている人だけ楽しめる作品でよいのかなと思っています。
<K11>
>強烈なボディで体がくの字
正選王。
シンプルながらKな作品。多分、自分が格闘技に興味が無いから引っかからなかったのだと思います。
<K13>
>目覚めると彼女がいない代わりに何の暗号か、
自分の書く大文字のKでイメージしたら全く話がかみ合わなくて、競作ページのそのままのゴシック体Kで考えないといけなかったのですね。ラストとか好きだけど、いかにも心臓っぽいからという理由で印をつけなかったような。